卒乳を理解する小さな人

『卒乳準備』報告

小さな人の行動からみえてくる『細やかな子どもの感性豊かな姿』2017/03/27

 

三カ月前に卒乳をしようとして、余りにもおっぱいが大好きでおっぱいを恋しがる愛しい我が子の姿をみて、思わず『卒乳を延期したお母さん』(Fさん)が来院されました。

 

三カ月間待った今、1歳9ヶ月になる我が子の成長を信じて「卒乳開始の言い聞かせ」を再度、はじめられたところです。卒乳の「言い聞かせ」は、週に一回、4回だけします。

「言い聞かせ」(具体的には『四月になったらおっぱいは卒業するよ!)それ以外は、全く、普段通りの授乳をします。寧ろ、授乳回数が増えたって大丈夫なのです。しかし、多くのお母さんは不安そうな反応をされるのです。

 

今日、Fさんご夫婦は、卒乳前点検に来院されたのですが、Sちゃんはとても敏感になっていました。Sちゃんのご機嫌のよくない何らかの理由がありそうな感じでした。お世話係謙遊び相手を買ってでてくれたお父さんと遊んでいても「心の眼の視線」は、しっかりとお母さんだけに注がれ、お母さんの一挙手一投足にだけ向けられていました。お母さんが、Sちゃんの前を10㎝離れようものならその瞬間、たちまち大泣きになってしまいます。

 

そして、例にもれず、Fさんも「」夜間の授乳を止めてみた」とのこと!う~~~ん。

 

Fさんも授乳回数が増えると卒乳がうまくいかなくなるのでは?と不安がっている様子にひょっとしたらこれかも知れないと思いました。夜間授乳を中止するという卒乳の準備ともとれるこの約束は「小さな人にはどう感じられているのだろうか?」と危惧しました。

 

ひとしきり時間が経過し、お父さんと時々泣きながらも我慢してケア待ち時間が取れそうになりました。かなりの時間をかけて、あれやこれやと対応してみたのですが、Fさんが、立ち上がった瞬間、身体の向きを変えたとたん、診察台に行こうとするのを察知するやいなや、元の木阿弥となってしまい、どんどん泣き声が大きく激しくなってしまいます。

 

結局、一時間以上経過したところで、お母さんは、泣き続けるSちゃんを置いて、ケアを始めることにされたのですが、泣き止めません。Fさんは泣き止むことが出来ないSちゃんを抱っこするしかありませんでした。最終手段として、Fさんはご自身の膝の隙間にSちゃんを座らせてケアを受けることになりました。すると、この時間は「飲まないはず」と思われる時間帯だったにもかかわらず、おっぱいを飲みたそうなのです。そして、実際、美味しそうに飲みはじめてしまったのです。ゆっくり、リズミカルに、♫満足げに♫

 

暫く、おっぱいに専念し、その後、何とケロリと!ご機嫌は良くなりました。そして、少しも嫌がることなくお母さんの膝の間で、最終乳房チェックを見守ってくれたのです。

 

多分、一時間半以上にわたるこの出来事は、Sちゃんが卒乳の覚悟を決めるための『最後の美味しい母乳』を欲しての強硬手段だったと思わざるを得ませんでした。

私は、Sちゃんのこの大泣き事件は、今日を機会にしっかりと『卒乳への覚悟』を決めるためのセレモニーだったと確信しました。